「研修生」から「技能実習生」へ、外国人技能実習制度の変遷

チョー

こんにちは、こちらの記事では海外人材の今について書いています。

是非、気になる方は一読お願いします!


外国人技能実習制度の目的は“研修”から、事実上”労働者”としての受け入れに移行し、続いて新たな在留資格・特定技能制度との兼ね合いを保ちながら法整備を繰り返しています。

「技能実習」の前身である外国人研修制度は、日本の人手不足解消を目的としたスタートではなく、文字通り”研修”のための受け入れでした。

当時、研修生にまつわる問題として、制度上の規定と外国人研修生の経済的活動がうまくかみ合わず、労働者として認められなかった研修生は法的にも保護される環境にありませんでした。

2010年、入国管理法の改正により研修生を労働者として認める在留資格「技能実習」が創設され、過去に問題の発端となった”研修生”と”労働者”の定義が整備されつつあります。

研修生としての受け入れ

さかのぼって1993年よりスタートした「技能実習」は、開発途上国の外国人に日本の技能と技術、知識を伝えて母国の発展に貢献できる人材に育ってもらうという目的で制定された在留資格です。「技能実習」は当初、研修後、優秀な外国人に対しては雇用関係を結ぶことが認められていましたが、研修生の能力を見極めるための技能評価システムがまだ未熟であったため、研修生から雇用が許可される技能実習生に移行できるまでには時間がかかりました。

研修生から労働可能となる体制へ

在留資格「技能実習」の理念である、労働を伴わない研修生としての条件は、当時、労働を目的に来日してくる外国人研修生の障害となり、労働条件のトラブルが多発しました。

これを受けて2010年7月、入国管理法により「技能実習」の法改正が成立。以下の項目が新たに制定されています。

◇在留期間の変更

・入国後1年目・修得期間  技能実習1号

・習熟期間2~3年      技能実習2号

・実習期間4~5年      技能実習3号

◇入国後2ヵ月。または入国前1ヵ月と入国後1ヵ月の研修期間を設ける。研修内容は日本語と生活習慣、法令規則など。

研修後は、企業と雇用契約が可能となる。

◇入国後2年目以降は1年目に修得した技能を活かして労働可能となる。

◇在留期間は、3年、条件をクリアすれば5年延長できる。

↓条件

1.移行対象職種(省令で定められた作業)に関するものである

2.技能実習2号修了後に1ヶ月以上帰国すること

3.技能実習2号の目標(技能実習評価試験の実技試験への合格)を達成していること

4.過去に技能実習3号を利用したことがない

◇受け入れ団体の企業に対する指導・監督・支援を強化する。

◇不正行為を行った企業の受け入れ禁止期間を5年に延長する。

以上、法改正により外国人技能実習生は、労働基準法に基づいて実習期間に雇用関係を結ぶことが認められるようになっています。

もうひとつの在留資格「研修」

「技能実習」と似通った内容を含む在留資格「研修」は、開発途上国の外国人が、日本の技術や技能を学ぶことができるための在留資格です。国際協力、国際貢献を推進するために制定されています。

在留資格「研修」は、技能を学ぶという目的であるため、在留期間中は雇用関係を結ぶことは認められていません。ここが、雇用関係が認められている「技能実習」と大きく異なる点となります。

在留資格「研修」の内容

・労働基準法の適用外の在留資格

・『非実務研修』と『実務研修』の2つの研修があります。

・業種、職種の制限はありません。

・研修生は、報酬を受け取ることができません。ただし、【研修手当】という形で在留期間中の生活費や交通費を支給することは可能です。

・在留期間は1年、6ヶ月、3ヶ月

・実務研修は認められていませんが、例外で公共機関などでの実務研修は可能です。

在留資格「研修」による外国人の受け入れでは、過去に、実務研修を兼ねた違法就労が頻発したため、「研修」と分別するための新しい在留資格として「技能実習」が制定されたという経緯があります。

研修よりも労働

開発途上国から日本を目指す大半の外国人は、日本で稼ぐことを目的に来日しています。外国人にとって日本で取得できる在留資格の第一条件は、就労できること、そして母国への送金が大きな目標となっています。

この単純明快な外国人の目的は、法律上に盛り込まれた「研修生」「技能実習生」という紛らわしい名目によって時間を要している経緯も見られます。

制度上では、今だに技術や技能移転を理念に掲げる「技能実習」の条件が綴られていますが、今後に期待されるのは、誰でもがわかりやすい在留資格で外国人が労働者として受け入れが成立することです。

まとめ

現在、コロナの影響下、国際間の移動制限や就労先からの解雇など、外国人技能実習生の動向は、異例の事態に起こる様々な問題に対応しています。研修制度から始まった「技能実習」の今後には、法務省の特例措置や在留資格変更、技能実習第3号への移行などによってまた状況が変化することになるでしょう。

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