外国人社員を採用するための準備と注意点

在留外国人統計の統計表チェック

外国人社員の採用を検討する際には、日本に移動して来ている外国人の動向を知っておくことで、自社で採用したい外国人のターゲットを絞ることができます。

出入国在留管理庁のHPでは、在留外国人の統計を定期的に更新しています。国籍別、男女別、年齢別、在留資格別、都道府県別、地域別などの項目ごとにデータを見ることができます。

ここでの数値は、外国人採用計画を設計する際に参考となる外国人の移動状況が把握できるため、企業で採用したい外国人人材が、自社のどの業務に、どの在留資格で、いつ頃採用したいのか計画する前の情報として役立ちます。

また、海外から募集するのか日本国内から募集するのかなども、在留外国人の人数や在留資格別の内容からの判断も可能となります。

採用計画では、求める外国人の人物像を具体的に決めておくと面接時のマッチングにブレが生じないため、採用前の準備として、在留外国人統計表のチェックをすることをお勧めします。

在留資格とカードの確認しましょう

外国人社員を募集し、外国人社員を採用する場合には、就労できる在留資格を持った外国人であることが条件となります。アルバイトの場合は、資格外活動の許可を得た人材を採用するように、事前の在留カードの確認は重要です。

留学生を採用する際の注意点は、在留資格を留学生から「技術・人文知識・国際業務」または「特定技能」などの就労ビザに変更する必要があります。留学生の採用は、4月に入社予定の場合、それまでに手続きを済ませておくことが重要です。審査は2ヵ月ほど見ておくと良いでしょう。

在留カードの確認は、カードの中央に外国人が取得している在留資格の種類が明記してありますので、その確認と在留期間や特例の許可など、外国人が日本に滞在または就労できるための情報について確認しましょう。

海外から採用するか？国内から採用するか？

現在、コロナ禍による国際間の移動が難しくなっている現状、海外からの外国人人材の受け入れは、時間を要することと予定通りに進まないなどの支障があるため、なるべく計画通りにまたは、人手不足の企業では、早めの人材確保のために日本国内からの募集に偏る傾向があります。

一方、海外現地の動向としては、コロナ以前と変わらず、日本への就活のために待機している外国人は列を作って待っている状況でもあります。

現地の日本語学校では、コロナ影響で廃業となった機関も多くありますが、根強く日本を目指す外国人送るために、怠らず推進している支援者たちも存在しています。

外国人人材の採用活動では、人手不足に即、対応できる日本国内の外国人の他に、まだ海外に潜んでいる将来性のある若者たちにも、中期的な採用計画の中に、取り込むことも検討することができるでしょう。

異文化とコミュニケーションについて

外国人社員と日本人社員を同じように社員教育した場合、国籍に関係なく這い上がってくる外国人は確かに存在しています。

日本に長く在留している定住者や永住者はその先駆者として日本社会と共存していることが例題となるでしょう。経験と在留年数が問題やトラブルを解決する方法となることもあります。

外国人社員とうまく交流することは、異文化を頭で分かっているだけでは対応できず、

経験や、またはその国での経験があることなどが、コミュニケーションにおいて大きく影響することもあります。

外国人社員とのコミュケーションにおいては、繰り返し体験する異文化を拒絶せずに受け入れるスタンスも必要となるでしょう。

もちろん、職場でのコミュニケーションツールには、日本語能力と業務に対応できる日本語で理解できる知識や技術、そして日本人社員と共有できるマナーが必要であることは基本です。

外国人社員ならではの雇用手続き

外国人社員を雇用する場合は、日本人社員とは異なる手続きも発生します。採用までの手続きや入社後に必要な書類や手続き、離職した場合の手続きなど、チェックリストを設けて確認するようにしましょう。