コロナ禍における技能実習生の保険について

チョー

こんにちは、こちらの記事では海外人材の今について書いています。

是非、気になる方は一読お願いします!

最近の日本では、少子高齢化と労働者人口の減少を受けて、外国人労働者の受け入れを積極的に進めています。特に、在留資格の一つである「技能実習」は最も人数が多くなっています。

今回は、猛威をふるっているコロナウィルスに関係して、技能実習生の保険についてご説明します。


技能実習生が加入する保険

まずは、技能実習生が加入を義務付けられている保険と任意で加入することができる5つの保険についてご説明します。

労働者災害補償保険(義務)

まずは、この労働者災害補償保険ですが、日本では「労災保険」と呼ぶ場合が多いかと思います。日本人も同様に加入が義務付けられています。

保障内容は仕事を原因とした事故・病気、通勤途中の事故・病気を保障するもので、企業が全額負担する保険です。

雇用保険(義務)

こちらも日本人も加入を義務付けられていますが、技能実習生の場合も加入する必要があります。

これは、失業した際に、失業給付金を受け取るための保険です。負担割合としては、企業:個人=2:1ほどです。

健康保険(義務)

こちらも日本人にとっても聞き馴染みがあり、説明するまでもないかもしれませんが、この健康保険は怪我、病気の際にかかった際、病院で受診した場合の治療費用の7割を負担するという保険です。

負担率は企業:個人=1:1です。

厚生年金保険 (義務)

厚生年金保険は年金を受け取るための保険です。日本人はもちろんですが、外国人労働者の技能実習生も払う必要があるのかと疑問に思う方もいるかもしれませんが、この保険は加入義務があります。

現状では65歳〜受け取りが可能な厚生年金を受けとるためではありますが、技能実習生などの外国人労働者の場合には帰国する際には、条件えお満たしていれば脱退一時金として受給できます。

外国人技能実習生総合保険(任意)

最後に外国人技能実習生総合保険についてです。こちらは技能実習生が任意で加入できる保険で、母国出発から帰国までの全期間をカバーした保険になっています。加入は任意ですが、厚労省に推奨されているためか、多くの実習生が利用しているようです。

この保険を提供しているJITCOによれば、この保険の特徴としては、先に書いた来日後の講習期間を含む全ての期間をカバーしていること。また、治療費用は国民健康保険、健康保険等の資格取得時期を考慮し、本国から一定期間は治療費用が100%補償されること。さらに、JITCOを保険契約者とし、技能実習生を被保険者、実習実施者を保険加入者とする団体保険で、一般の個別保険より格安な保険料であり、健康保険ではカバーされない3割負担の部分についても補償を受けることができることが大きな特徴のようです。

保障内容は、
●傷害治療費用保険金、傷害死亡・後遺障害保険金
●疾病治療費用保険金、疾病死亡保険金
●賠償責任保険金
●救援者費用等保険金

となっています。

(「救援者費用等保険金」とは危篤や死亡の場合に、来日する親族の渡航費用や、遺体移送費用を保障するものです。また、上にあげたものの他にも地震による怪我や死亡も補償しています。)

コロナウイルスによって技能実習が継続できなくなった場合

技能実習生がコロナウイルスに感染した場合でも、先ほどの外国人技能実習生総合保険に加入していれば無料で治療を受けることができます。

しかしながら、コロナウイルスの影響を受けて、受け入れ先が休業してしまったり、業績悪化のため解雇してしまった場合にはどうなるのでしょうか。

雇用保険の給付

これは日本人と同様ですが、厚生労働省によると次の仕事を探す場合に生活の安定を図るために、次のような一定の条件を満たしていれば、技能実習生であっても雇用保険の給付(基本手当)を受けることができるとしています。

①ハローワークに求職の申し込みをすること
②雇用保険被保険者期間が12ヶ月以上あること

が条件としてあります。

対象者は技能実習の途中で解雇等され、次の就労先を探す技能実習生、または技能実習終了後、帰国困難であるため就労先を探す技能実習生とされています。

医療保険

医療保険についてはや技能実習途中の解雇後次の就労先が見つかるまでの間の医療保険については、変更する在留資格などに応じて手続が必要な場合があるので注意しましょう。

健康保険の適用事業所で就労していた技能実習生については、在留資格の変更(帰国が困難な実習生は「特定活動」に在留資格の変更が許されています)に伴い退職した場合、これまで加入していた健康保険の資格を喪失し,住所地の市区町村の国民健康保険に加入することになります。そのため、住居地の市町村の国民健康保険の窓口に問い合わせてみてください。

外国人技能実習生総合保険

外国人技能実習生総合保険では、コロナウイルスに対応して、帰国が困難だった場合、在留資格を変更し、本来の在留期間を超えて日本国内に滞在する際には、帰国できるようになるもしくは本来の在留資格となるまでの間、保険期間を自動延長されるという対応がされています。

まとめ

これまで、技能実習生の保険とコロナウイルスの影響からの変更点などをご紹介しました。基本的には、日本人とほぼ同様ですが、外国人技能実習生総合保険などの技能実習生に固有な保険や手続きもあるため、今回の記事で参考してみてください。

参考
https://global-hr.lift-group.co.jp/129
https://www.jitco.or.jp/ja/service/protection/
https://www.gaikokujinginou-re.com/blog/entry-221372/
https://www.otit.go.jp/files/user/docs/200630-9.pdf
https://www.jitco.or.jp/ja/news/article/9281/
http://www.moj.go.jp/isa/content/930005394.pdf
https://www.inter-r.jp/magazine/detail.php?id=34
https://www.mlit.go.jp/maritime/content/001358034.pdf

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